1. トップページ > 
  2. 転職お役立ちコラム > 
  3. 内視鏡室ってどんな仕事?看護師の疑問にお答えします

内視鏡室ってどんな仕事?看護師の疑問にお答えします

内視鏡室ってどんな仕事?看護師の疑問にお答えします

内視鏡室で行う検査、治療は?

内視鏡室で行う検査の代表格は、胃カメラ・大腸カメラです。口・鼻・肛門から内視鏡を入れて、腸管に病変が無いか観察し、必要に応じて生検(粘膜や小さなポリープを取る)を行う検査です。
生検で採取した組織を病理検査に提出し、病変の有無を診断します。
これらの検査だけでなく、内視鏡室では、様々な治療が行われています。
早期がんに対するESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)、胆管系の検査であるERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)、胆石など対するEST(内視鏡的乳頭切開術)などです。内視鏡の本体だけではなく、エックス線透視や電気メスなどの機械を使って、治療が行われます。
内視鏡室の看護師は、覚えることがたくさんあり大変ですが、専門性が高くやりがいもありそうです。
内視鏡 胃カメラ
内視鏡検査のイメージ

内視鏡室の看護業務ってどんな仕事?

内視鏡室の看護業務をざっと解説していきます。
◇患者説明
患者さんに検査・治療の説明を行います。中止する薬の有無・中止する薬の期間・絶食絶飲の期間と方法・便の処置について・来院方法や時間、など理解して頂けるように説明します。患者さんの理解度に合わせて説明方法を工夫します。最近は、クリティカルパスを用いて説明する内視鏡室が増えているようです。

◇検査・治療準備
内視鏡本体やプリンターの準備・鎮静剤の準備・末梢静脈路確保(ルートキープ)・バイタルサイン測定・モニター類の装着・ゼリーやスプレーの咽頭麻酔などを行います。

◇検査・治療介助
内視鏡医師の指示に従い、検査・治療の介助を行います。検査中の患者さんのバイタルサイン測定・酸素投与・鎮痛剤の投与・心電図モニター類の記録などを行います。検査・治療中に体位変換を行うこともあります。

◇記録業務
検査・治療に関する看護記録を作成します。内視鏡検査用のチャートや電子カルテに記載していきます。使用した薬剤についての記載も重要になってきます。

◇洗浄・消毒
内視鏡本体は、専用洗浄機を用いて洗浄します。高額器材の為、取り扱いに十分な注意が必要です。粘液、血液、便などが付着した物品は、感染防御しながら洗浄消毒を行います。内視鏡洗浄は、感染のガイドラインやマニュアルに定められた方法で行います。
内視鏡 看護師
内視鏡室で検査・治療介助を行う看護師さんのイメージ
内視鏡室の看護業務、といっても勤務する施設によって業務内容が違ってきます。
内視鏡専門クリニック・入院施設がある内視鏡クリニック・総合病院の内視鏡室・検診センターの4つに分けて解説していきましょう。
◇内視鏡専門クリニック
外来で内視鏡検査を行います。内視鏡検査に特化したクリニックで日帰り検査を受けられるため、患者さんの負担が少ないのが特徴です。原則として予約検査のため、吐血などの緊急症例や、時間外検査はありません。しかも、複雑な治療が無いため、内視鏡室未経験の看護師でも、勉強しながら働きやすい環境と言えます。

◇入院施設がある内視鏡クリニック
入院施設がある内視鏡クリニックは、胃腸科病院に併設されていることが多い様です。入院施設があるため、検査だけではなく治療も可能です。看護師は内視鏡室業務と、病棟業務を持ち回りで担当する事が多く看護師は、幅広い症例を経験できることが魅力です。

◇総合病院の内視鏡室
看護師は、内視鏡室の専属業務か、外来との兼務かのどちらかのケースで働くことになります。救急病院の内視鏡室は、食道静脈瘤破裂や胃潰瘍による吐血などの緊急症例に対応することになります。また、胃ろう造設や、術前術後の患者さんにも対応します。

◇検診センター
検診センターの内視鏡室では、複雑な治療を行うことはありません。検診センターの看護師は、採血、心電図などの生理機能検査、CTなどの画像検査介助ともに、内視鏡室業務を行います。

看護師が内視鏡室で取れる資格は?

日本消化器内視鏡学会が認定する資格である「消化器内視鏡技師」が取得できます。資格取得のためには、日本消化器内視鏡学会専門医が在籍する内視鏡室で、2年以上の実務経験を積む必要がるようです。その他、所定の講座を受講する、内視鏡関連の学会出席などの条件をクリアし、受験資格が得られます。
消化器内視鏡技師は、認定医の指示のもと、内視鏡や関連器械の管理、内視鏡看護と医師の介助、事務業務、検査予約業務、検査説明、検査治療関連書類の管理保存などを実践します。
資格取得を目指せることは、働くモチベーションに繋がります。専門職として自信をもって、看護業務を行えるようになりますし、再就職にも有利に働くことになります。
(消化器内視鏡技師の資格要件については、変更になることがありますので、必ず専門のホームページで確認して下さい。)

看護師が内視鏡室で働くメリットは?

看護師が内視鏡室で働くメリットはたくさんあります。一部をピックアップしてみましょう。
◇内視鏡専門クリニックでは、緊急対応が無く落ち着いて働ける。
◇消化器内視鏡技師の資格が取れる可能性がある。専門職として自信が持てる。
◇夜勤が無い職場が多く、仕事と育児が両立しやすい。
◇内視鏡治療は日々進歩しており、働きながら勉強できる。
訪問看護から内視鏡室に転職した看護師さんは、「訪問看護は自転車での移動がキツかった。内視鏡室は空調が整っているため、暑さ寒さを気にすることなく快適に働ける。」40代のベテラン看護師さんからは、「持病に腰痛があって、入浴介助などの身体介護が苦手だった。内視鏡室は重たいものを持つことが無いので、長く働けそう。」という声が聞かれました。病棟勤務で人間関係に悩まされていた20代の看護師さんからは、「内視鏡室は少人数のチームで動いている。先輩に一対一で指導してもらえる。人間関係に余計な煩わしさがないし安心して働ける。」と嬉しい声も聞かれました。

内視鏡室の就職で確認しておくべきことは?

内視鏡室への転職で、絶対に確認しておくべきことが2点あります。
◇緊急呼び出し当番、通称「オンコール」があるかどうか。
◇時間外勤務、緊急内視鏡検査があるかどうか。
救急外来と連動している内視鏡では、食道静脈瘤破裂の緊急止血術、異物誤嚥の消化管治療、吐血対応、などで緊急内視鏡が行われることがあります。このため、内視鏡室勤務の看護師が、輪番で緊急呼び出しに対応することになります。
夜勤や残業が無い職場に就職できた、と思ったらオンコールで気が休まらない、ということになると困ります。特に、家事や育児と仕事を両立したい看護師さんは注意しましょう。

まとめ

内視鏡室の仕事内容について、ご理解いただけたでしょうか?内視鏡治療は日々進歩し、患者さんは増える一方です。そして、看護師さんの需要はますます高まっています。「看護の天職」では、専任のアドバイザーが、看護師さんの転職を完全サポートします。ご興味を持たれた方は、ぜひご相談下さい。

看護の天職ロゴ

「看護の天職」は、株式会社プロパリンクが運営しております。医療機関を主に介護施設、学校など様々な企業様とお取引をさせて頂いており、お一人お一人のご希望の働き方にあう看護師の求人をご紹介させて頂きます。また、雇用形態に関しましても柔軟にご対応させていただきますので、時短で働きたいなどお悩みの方は、コーディネーターまでご相談ください。

お気軽に下記よりご連絡ください。