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知って欲しい訪問看護のお仕事内容、徹底解説

知って欲しい訪問看護のお仕事内容、徹底解説

訪問看護の一日の流れを紹介

訪問看護の一日の流れを紹介しましょう。これは実際に訪問看護で働いている看護師さんのモデルケースです。
08:45 出勤、申し送りと情報交換
09:00  1件目の利用者さん宅へ自転車で移動
 褥瘡処置、状態観察で約30分の訪問看護
10:00  2件目の利用者さん宅へ自転車で移動
 1週間分の薬セット、人工肛門パウチ交換、状態観察で約60分の訪問看護
11:30  訪問看護ステーションへ戻り看護記録作成
12:00  休憩
13:00  ショートカンファレンス
14:00  3件目の利用者さん宅へ自転車で移動
 入浴介助、状態観察で約60分の訪問看護
15:30  4件目の利用者さん宅へ自転車で移動
 CVポート針の差し替え、状態観察で約60分の訪問看護
16:30  訪問看護ステーションへ戻り看護記録作成
17:30  終業
このような流れになっています。看護記録や報告書作成などのデスクワークは、訪問看護業務とは別に、時間が設けられている訪問看護ステーションがほとんどです。

訪問看護の一日の訪問件数は?

訪問看護師は1日〇件までしか訪問してはいけない、という決まりはありません。
1日の訪問看護の件数は1日4~6件という訪問看護ステーションが多い様です。移動時間を考えれば、どんなに忙しい訪問看護ステーションでも、1日8件までが限界の様です。
ただし、1回30分訪問か、60分訪問かによっても訪問件数は変わってきます。医療的処置での利用者さんが多い訪問看護ステーションは、1日当たりの訪問件数が少ない傾向にあります。医療保険での訪問は、1回当たりの訪問時間が平均60~90分と長いためです。

訪問看護でよく行う処置内容は?

意外なことに訪問看護は、毎日訪問する利用者さんは多くありません。週1~2回訪問、という利用者さんが多いのが実情です。褥瘡処置、高カロリー輸液管理、人工呼吸器管理など継続的な医療的処置が必要な利用者さんは、毎日訪問の対象になります。
◆服薬管理
病院や診療所から処方された薬を、自分で薬袋から出して確実に飲むことができない利用者さんをサポートします。服薬カレンダーに1週間分の薬をセットし、日付を書いておくなど、個々の能力に応じた援助を行います。服薬管理の自立度をしっかりアセスメントすることが重要になります。
◆排便コントロール
緩下剤の服用、浣腸、摘便等の処置を行います。便秘で食事が摂れず脱水になったり、下痢で転倒転落を起こしたりと、二次的な危険があります。認知症のある利用者さんの排便コントロールは特に重要です。
◆褥瘡処置
自宅での褥瘡発生ばかりでなく、褥瘡が治癒していない状態で退院するケースもあります。医師の指示に基づき、褥瘡処置を行います。治癒過程は褥瘡重症度の客観的評価方法の「DESIGN-R」で評価し記録します。
◆人工肛門・人工膀胱管理
パウチ交換を訪問看護師が実施するばかりでなく、必要に応じて利用者さんへの指導も行います。皮膚損傷などのトラブルは、医師やWOC看護師と情報共有し、処置を実施します。
◆膀胱内留置カテーテル管理
医師の指示により膀胱内洗浄や、膀胱内留置カテーテルの入れ替えを実施します。また、間欠式自己導尿の指導を行うこともあります。
◆血糖値測定・インスリン投与
糖尿病の利用者さんの、血糖コントロールを行います。自己血糖測定、インスリン自己注射されている場合は、血糖値の推移や、食事摂取量を観察し適切に自己管理できているかを評価します。週1回投与タイプの皮下注射薬を投与することもあります。
◆胃瘻・経腸栄養
胃瘻部のスキンケア、経鼻チューブの再固定、経管栄養食の注入を行います。
◆疼痛コントロール
ガン性疼痛、慢性痛のコントロールは、在宅療養を送る上で重要です。麻薬製剤は、内服薬・座薬・貼付薬など様々な商品が取り扱われています。各製剤の特徴を知ったうえで利用者さんの状態を細かく観察し、医師と連携しながら在宅療養を支援します。
◆輸液管理・人工呼吸器管理
筋ジストロフィーや脊髄損傷、ガン末期状態など医療依存度の高い利用者さんには、これらの看護が必要になってきます。CVポートからの高カロリー輸液に、在宅用の輸液ポンプを使用することもあります。
◆清潔の援助
清拭、おむつ交換、シャワー介助、入浴介助は、ヘルパーさんでも出来るのに、なぜ訪問看護が?と思われるかもしれません。看護師ならではの視点で、スキントラブルやADLを観察しながらケアを行います。バイタルサインが変動しやすい利用者さんも対象となります。
◆爪切り、フットケア
爪切りは、医療的処置です。介護ヘルパーさんは爪切りが出来ないと規定されている事業所がほとんどです。訪問看護で爪切り、フットケアを実施します。

訪問看護で注射の技術は必要?

訪問看護は、看護師一人で行動することがほとんどです。病院で実施する採血や点滴。もし、自分が失敗してしまった場合は、先輩や同僚に交替してもらうことが可能です。注射が苦手だから、採血や点滴に失敗しても変わってもらう人がいない訪問看護は怖い。声を聞く事があります。注射が苦手だから訪問看護は無理かも、と言われることもあります。
安心してください。訪問看護では、採血、点滴などの注射は、あらかじめ主治医の指示があって行える処置です。急に点滴が始まるということはまずありません。注射が苦手な看護師さんは、上司に相談し、交代要員と共に訪問することが可能です。注射が苦手な看護師さんは、ゆっくり看護技術を磨いていけます。

訪問看護の移動手段は?

訪問看護に移動はつきものです。訪問看護の移動手段について解説していきます。
訪問看護ステーションから利用者さんのお宅までの移動手段は、徒歩・公共交通機関・自転車・電動アシスト付き自転車・車のいずれかになります。地域の交通事象、移動距離などによって各訪問看護ステーションによって異なります。
都心部や住宅街では、電動アシスト付き自転車での移動がほとんどの様です。交通渋滞や運休による移動時間のロスが無く、荷物を搭載できるところが魅力です。しかし、急な雷雨や猛暑では、体力の消耗が激しいという短所もあります。
訪問看護ステーションから3km圏内は電動アシスト付き自転車で移動、それ以上遠いところは公共交通機関で移動、といった取り決めをされているステーションもあります。

訪問看護のお昼休憩事情は?

訪問看護は移動が多いから、休憩出来ないのでは?と不安な看護師さんもおられると思います。訪問看護では、利用者さんの訪問スケジュールによって、休憩時間が前後することはあります。しかし、全然休憩できない、ということは無いようです。午前中の訪問が長引いて、思った時間にお昼ごはんが食べられなかった、ということがあっても稀なようです。
自分の都合のいい時間にお昼休憩を取れるよう調節できることが、訪問看護の便利な所でもあります。銀行に寄ったり、買い物したりと、ちょっとした用を済ませることができるのも魅力です。

まとめ

訪問看護のお仕事内容について、イメージして頂けたでしょうか。病院やケアマネージャーと連携し、在宅療養をサポートする訪問看護の需要は、今後も高まっていくと思われます。少しでも訪問看護に興味のある看護師さん、ぜひ訪問看護の求人情報をチェックしてみて下さい。最後まで読んできただきありがとうございました。

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