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看護師が活躍する病児保育とは、普通の保育園との違いは

看護師が活躍する病児保育とは、普通の保育園との違いは

この記事では、

◆病児保育ってどんなお仕事?
◆病児保育で活躍する看護師とは
◆病児保育の看護師業務とは
◆病児保育での保育士との連携は
◆病児保育で働くメリット・デメリット

を解説していきます。病児保育を利用したい看護師さん、病児保育で働いてみたい看護師さん、ぜひ参考にしてみて下さい!
病児保育・保育園・看護師

病児保育とは?普通の保育園との違いは?

病児保育と普通の保育園とは違います。病児保育は、国の「乳幼児健康支援預かり事業」に基づいて実施されています。病気にかかった子供を、親が働いているかによらず専門のスタッフが配置されている保育園で預かり、保育するものです。しかし、実際には仕事をしているお母さんが、仕事を休まなくてもいいように預かり保育をするパターンがほとんどで、就労支援の一部として考えてよいでしょう。発熱、咳、嘔吐などの症状が出ている子供は、普通の保育園では預かってもらえません。病状の変化に対応できないこと、子供同士で感染がおこってしまう事、などが理由です。病児保育は施設によって、概ね6か月以上の子供~小学校入学前の子供が対象となっており、症状の出ている子供を預かるため、保育士と看護師の配置が義務付けられています。大きな病気やけがの後の回復期にある子供を対象にした「病後児保育」とは区別されます。

病児保育で活躍する看護師とは

病児保育は「病児保育園」として独立した施設ばかりではありません。大きく「保育園併設タイプ」「医療機関併設タイプ」「独立タイプ」の3つに分けられます。それぞれ、看護師さんの活躍の仕方が違います。順に紹介していきましょう

保育園併設タイプ

普通の保育園が運営しています。病児保育の対象者が出たときに、園内に設けた病児保育室を稼働させるタイプです。普通の保育園に通っている子供が「熱を出した」「吐いている」といった症状が出たときに病児保育に移行する場合と、病児保育だけでも単発で受け入れる場合があります。このため、病児保育は常に稼働しているわけではなく、病児がいない場合、看護師は保育士と一緒に、普通保育園の業務を担当することになります。働くお母さんにとっては「ちょっとした熱や、下痢でも見てもらえる」という安心感がある保育園です。ただし、受け入れ人数制限があり、風邪が流行する時期などは、受け入れられないこともあります

医療機関併設型タイプ

病院や診療所に併設しているタイプです。小児科や産婦人科のある病院ばかりではなく、総合病院にも併設されていることがあります。保育園併設タイプに比べると、規模が小さいことがほとんどです。病児保育を担当する看護師は常駐しておらず、病児保育を開設するときだけ出勤することもあります。設置母体の医療施設に勤務する看護師が、病児保育を担当することもあります。医療機関併設型タイプのメリットは、病院で働くママさん看護師が、子供の看病のため休職するのを防ぐという目的もあります。

独立タイプ

一般法人などが独立して病児保育園を開設するタイプです。保育士、看護師を常駐させ、急な依頼にも対応できることが特徴です。利用者は、事前に会員登録をしておき万が一に備えます。「朝7時までの連絡で当日預かりOK」「お断りなしで100%預かれます」「自宅まで送迎します」「WEB予約可能」「延長保育20時までOK」といった柔軟なサービスが売りです。先に紹介した、保育園併設タイプでは「定員いっぱいで断られた」「急には預かってもらえない」といったこともあります。サービスを組み合わせて利用されることが多いようです。病児保育で働く看護師は、保護者の要望に柔軟に対応する姿勢が求められます。

病児保育の看護師業務とは

病児保育で実施する看護師業務は多岐にわたります。病児保育の対象は、風邪、食欲不振、消化不良による下痢、嘔吐、喘息、気管支炎、その他感染症です。病院とは違いますので、ただ寝かせているだけではなく、できる範囲での遊びをしながら過ごします。
◇バイタルサインチェック
子供はじっとしていません。上手にあやしながら正確にバイタルサインを測定していきます。泣かせてしまうと体温が上がって、正確な値がわからなくなることもあります。

◇全身チェック
発疹や水疱の状態、蕁麻疹の有無や範囲をチェックします。着替えやオムツ交換のタイミングで、子供の体を冷やさずに手早く行うことがポイントです。

◇クーリングなどの対症療法
発熱や痒みなどに対して、薬物投与だけではなくクーリングを行います。冷えすぎてつらいという訴えができないため、爽快感が得られているかどうかしっかり観察が必要です。

◇感染対策
病児保育の看護師は、子供がかかりやすい感染症についての知識が必要です。インフルエンザ、水痘(水ぼうそう)、風疹、麻疹(はしか)、ノロウイルス、RSウイルスなどです。母子健康手帳に記載されている予防接種歴把握しておくことが必要になってきます。感染症ごとの感染経路と感染予防策を理解し、スタンダードプリコーション(標準予防策)を徹底します。これは、看護師自身だけが行うわけではなく、他職員への教育も必要になってきます。園内感染を起こさないために、看護師の役割が重要です。

◇情報共有
情報共有は、保護者、保育士、医療機関と密に行う必要があります。病児保育の看護師は、病児を保育しながら「このままここで見ていていいのか」「病院受診すべきか」を判断する必要があります。朝、病児を預かった時点では微熱だったものが、どんどん熱が上がり水も飲まない、という風に状態は常に変化していきます。保育士に、観察のポイントを伝え、園全体で異常の早期発見に努めることも重要です。

病児保育での保育士との連携は

通常は、看護師1名、保育士数名という配置で働くことになります。感染対策や対症療法、医療機関への報告などは、看護師が主導的立場になってしまいます。保育士に対して「教えたとおりに感染対策ができてない」「今は安静にさせて遊ばないで」など口うるさくなってしまい、関係がぎくしゃくしてしまうこともあるようです。保育士は保育のプロです。子供を生き生きと遊ばせ笑顔にすることが仕事です。お互いプロとして尊重しあう姿勢が大切です。

看護師が病児保育で働くメリットは

病院などの医療機関に比べると、医療処置や立ち仕事が少ない分、体力的にはハードではありません。病児保育は、家庭と仕事を両立したい、ゆとりをもって働きたい看護師さんには魅力的な職場だと思います。以下のようなメリットがあります。

病児保育で働くメリット

・夜勤がなく生活のリズムが整う
・注射や点滴などの医療処置がない
・土日祝、年末年始休みのところが多い
・子育ての経験が生かせる
・閉園時間が決まっており残業が少ない
・時間外の研修や勉強会が少ない
・看護研究などに時間がとられることがない

看護師が病児保育で働くデメリットは

実は、病児保育で働くデメリットもあります。ただ、メリットとデメリットは表裏一体で、人それぞれの捉え方になってきます。

病児保育で働くデメリット

正社員の募集が少ない
医療機関に比べると給与水準が低い
保護者への病状説明が大変な時がある
保育士との関係性が悪いと働きにくい
自分が感染症にかかるリスクがある
医療行為がないため物足りなく感じる
点滴などの医療行為が苦手な看護師さんには、病児保育はメリットがあります。給料安めでも体に負担が少ない職場がいい、という看護師さんにもメリットがあります。どんなふうに働きたいかによって変わってくるものです。

まとめ

医療機関で働く看護師さんには、意外と知られていない病児保育、いかがでしたか。働くお母さんが安心して仕事できる、子供はしっかり看病してもらえる、一挙両得の病児保育です。ここでは、看護師さんが大きな役割を担っています。病児保育のお仕事が気になった看護師さんは、ぜひ「看護の天職」に問い合わせてみてください。一般公開されていない希少求人もご紹介できます!

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